電源の重要性について その2

前回は、基本的な極性のあわせ方や、電源系統の分け方などを紹介しました。今回は、電源系アクセサリについて、ちょっとだけコメントします。

電源アクセサリのフィルター系、これは、LCR回路等で構成された電源ノイズフィルターや電源アイソレーショントランスが主たる製品でしょう。もともとは、医療機器や産業機械、コンピュータ等が、電源ノイズで“誤動作”することを防ぐ為のものがオーディオに転用されたようです。

比較的多くの人が勘違いしていますが、電源ノイズフィルターや電源ノイズカットトランスは、音を良くするためのアクセサリではありません!電源事情が悪く、電源ノイズが大きな音質劣化の原因となっているとき、その電源ノイズを“ある程度取り除き”、音質劣化の度合いを少なくするものなのです。

一方、これらの電源対策により、電源ラインに回路が介在する悪影響で、音質が劣化する場合があります。たとえば、音が丸くなったり、勢いがなくなる場合があるようです。効果にプラスとマイナスがあるのです。一般家庭では、電源フィルターが必須であるほど、電源事情が極端に悪い事は少ないでしょうから、本当に電源ノイズ対策が必要なのかという事を見極めないと、悪影響が勝り、音質が劣化する場合があります。その1の対策も参考にしてください。

電源の重要性について

私も比較的高価なものを含めてフィルター類をいくつか所有していますが、私の環境では、良質な電源タップやコンセント、電源ケーブルの採用が音質的に有利で、電源フィルターの使用はマイナス面が感じられたので、使用を見送っています。

電源ノイズのせいで、無音時でも、スピーカーからシャーっというノイズが出る場合、電源ノイズ対策が必須でしょうか?普段、音楽を聴く音量でノイズが耳に付かないのであれば、特にノイズ対策は不要かもしれません。ノイズ量が多い場合は、対策が必要でしょう。

ノイズの原因が電源である事を確認するのは、簡単ではありません。ノイズの混入経路は電源だけではないからです。信号経路からノイズが入っている場合もありますし、もともとノイズの出やすいアンプもあります。(同じアンプと組み合わせても、高能率のスピーカーを使っている場合は、ノイズが出やすくなります)

ラインケーブルやスピーカーケーブルが何らかのノイズを拾っている場合は、フィルターの導入前に、ノイズそのものを減らしたり、電源の系統を分ける努力を行ってください。

もちろん、製品の良否の問題ではなく、使いどころの問題です。傷口に風邪薬を塗っても効果がないでしょう?

 

 

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