スピーカーケーブルにバナナプラグを取り付ける。

AV FAQ

スピーカーケーブルの末端を処理の方法を説明します。

今回はオークションで入手した中古のS/A Labのハイエンドホース3.5にバナナプラグを取り付けます。

私が入手したものは、工業用のY型端子で処理されていましたが、簡易的な圧着工具を使ったようで、写真の様に、良い末端処理とは言えませんでした。(Y型端子の処理は、てこの原理を利用したしっかりした圧着工具を使用しましょう。)また、銅線部分がむき出しだったため、酸化している部分があるのと、銅線にストレスが掛り、痛んでいました。

端子と被服の間の銅線がむき出しになっている僅かな部分は、柔らかく、銅線に機械的なストレスが集中するのは長期安定使用のためには注意すべき点。これは自分で昔処理して絶縁キャップを取り付けたケーブルでも感じました。

まずは、古い端子をニッパで切り取り、ワイヤーストリッパーで絶縁被覆を1cm程度取り除きます。中から出てきた銅線の表面は非常に綺麗だったので、このケーブルは問題なく使えそうです。

このケーブルはシングルワイヤ接続用のケーブルにするので、4本の導線を対角線上に2本ずつ撚り合わせてまとめます。こうしたほうが、ケーブルの柔軟性が良くなります。今回使用するバナナプラグは半田付けタイプのものなので、軽く予備半田をしてまとめておきましょう。(写真に撮り忘れましたが、予備ハンダをした後、先端部分はニッパーで切り取っています。)

ネジ止めタイプのバナナプラグを使うときは、半田は使わないか、ネジの当たらない場所に使いましょう。接点にスクアランオイル等のオーディオ用の接点改善に使えるオイルを塗っておくと、酸化防止に役立ちますが、圧着やハンダ付けには、長期安定性で劣ります。

バナナプラグを半田付けします。このバナナプラグは測定器用のコネクタを生産しているメーカーのもので、接触面積も広く強力に接触する、高品質&高性能のものです。(最近は、多くのメーカーが構造を真似していますが、これがオリジナルです)

誤解している人が多いですが、半田は2種類の金属間で合金を作って結合する技術です。半田を接着剤代わりに使うわけではありません。結合面を出来るだけ接触させて、適切な量の半田を流し込みます。コツは、導体とバナナプラグ両方を加熱して、半田が綺麗に流れるようにする事です。

ねじ止め式のバナナプラグを使用するときは、適合するサイズの精密ドライバーを使いしっかり締め付ける事です。ネジが六角レンチ対応のバナナプラグならば、より強固に固定できるように思います。

半田付けが終わったら、ケーブルと半田を纏めて熱収縮チューブで締めます。私は住友電工のスミチューブを愛用しています。これで、撚り合わせたケーブルがばらける事も無くなりますし、剥き出しになった銅線の部分も適切に保護されて、長期的に安定して使えるようになります。

収縮前はこんな感じ。ケーブルの太さに合わせた熱収縮チューブの選択が必要です。今回は6mmのスミチューブを使っています。

熱収縮チューブはドライヤーの熱程度では収縮しません。100度の温度が必要です。ライターの遠火で加熱する人も居ますが、危険なので、ヒートガンの使用を推奨します。ヒートガンを近づけすぎると、ケーブルによっては絶縁被覆が熱で痛んでしまうことがあるので要注意。

これで完成。見た目も市販品にそん色なく綺麗に仕上げられました。

作業時間はスピーカーケーブル2本(末端8箇所)で1時間弱程度でしょうか?結構手間なので、バルクのスピーカーケーブルと、端子付きで販売されているスピーカーケーブルの価格差も、ある程度納得できます。

私は熱収縮チューブは赤黒のスミチューブを使用していますが、赤白の方が見た目良いかもしれませんね。

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