アビーロード売却とEMIのホームユーススピーカー DLS529

アビーロードスタジオ売却の記事に時代の流れを感じました。twitterの坂本龍一さんの呟きをみても、非常に響きの良いスタジオだったそうですが、その一方で、現在は最近は個人宅のそれほどコストをかけないスタジオでも、そこそこの録音が出来て、メンバーとインターネットを通じてデモファイルのやり取りが出来る時代です。

音楽CDが売れない現状もふくめて、製作コストの節約は必用なので、コストの高いスタジオは、今後、生き残りが難しいのかもしれません。

アビーロードで、ちょっと思い出しました。Yahooオークション等でEMIのホームユースのスピーカーDLS529をアビーロードスタジオのモニターと偽って売ってる人が居ますが、これは、完全に間違いです。DLS-529は、あくまでホームユースのスピーカーです。EMIのレコードを最高の形でユーザーに届ける事により、EMIのレコードを売るためのスピーカーでした。もちろん、非常にすばらしいスピーカーです。もちろん、資本関係のある会社の製品ですから、スタジオにおいて、今の録音が家庭でどのように鳴るか、チェックに使うくらいはしたかもしれません。だけど、それはスタジオモニター用途とは違いますね。

スタジオモニターではないからといって、DLS529の価値が下がるわけではないですが、うそを言うのは良くないと思うのです。(無自覚な間違いだとしても、それはそれで、害悪)DLS529は、楕円タイプのウーファーに、コーンツィータを2個セットにした2WAYスピーカーです。当時の高級機で、英国製にしては、かなり、がっちりしキャビネットで重量級です。

アビーロードのスタジオモニターといえば、私のビンテージオーディオの師匠の店で、BBCモニターの最初期モデルのパルメコが複数台並んでいて、驚いたことがあります。アビーロードスタジオからの出物だったそうです。パルメコは手に入れられませんでしたが、現在のメインスピーカーのひとつ、LOCKWOOD MAJORはパルメコのキャビネットの末裔といえるモデルです。

ちなみに、アビーロードスタジオでの、ビートルズの録音は、アルテックの銀箱入りの605Eが使われていたそうです。これが60年代後半のEMIの標準モニターだったそうです。ALTECの同軸の最上位機種の604Eじゃないのに注目。605Eの方が低域のバランスが良いのだそうです。

コメント

  1. NAOKI SANTOU より:

    EMI製スピーカーDLS529を入手して3年を経過しました、長くオーデイオ道楽を
    してきましたがこのような素晴らしいスピーカーに出会ったことは幸運と自画自賛
    しています、最近は自作のフッターマンAMPで聴いていますが(MTを介して)
    良い音楽を聴けています、特に関心しているのは、密閉型であるのに低域再生も不足ないですね、英国製電蓄デコラに使用されているユニットそうですね、
    素晴らしくバランスの良い再生ができますまさに究極のスピーカーと呼べる感じだと思います。

  2. YAS より:

    よくできたスピーカーと思います。
    上記の広告でもわかるような、力の入った戦略モデル。時代の標準機という言い方もできるでしょうね。
    究極は褒めすぎでしょう。

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