LORENZ LP312-1

AUDIO

久しぶりにヴィンテージオーディオの話題です。

ドイツのLORENZ(ロレンツ)は、ドイツの古い電機メーカーで、現在は存在しない会社です。ハイファイ機器にも力を入れ、優秀なスピーカーを製造販売していました。

LP312という30cmウーファーにLPH65型ツィータを1個マウントして同軸スピーカー化したものが、LP312/1です。

ステーにツィータを2個マウントしたタイプはLP312-2という型番で、こちらのモデルのほうが知名度が高いかもしれません。当時のコーンツィータを採用した同軸スピーカーの高級機は、BOZAK等、指向性改善のため、ツィータを角度をつけて2個マウントしたものもあったので、ロレンツも、ツィータ2個モデルのほうが売れたのかもしれません。

LP312のシリーズには、複数の仕様があります。ツィータのLPH65には、大別してアルニコとフェライトの2タイプがありますが、振動板に違いがあるモデルも存在します。ウーファーのLP312はシングルコーンのものと、ダブルコーンのものがあります。(これが、ビンテージスピーカーをペアで揃える事の大変さの理由の一つです)

今回、RJ型のバスレフ箱にLP312-1をマウントしてみました。

LPH65は、GECが後のCelestion HF1300型ツィータの原型となる高性能ツィータを開発するまでBBCモニターのツィータに採用されていた高性能コーンツィータです。1950年代に高分子系素材を振動板に採用したというのは、今で言うと、ダイヤモンド振動版並のハイテクツィータだったのでしょう。今聞いても、良く通る説得力のある高域が出ます。(私は、浸透力のある高域と表現しています。)

手元にLPH65は7本ほど所有しており、本来の性能を維持しているものでペア取りして補修部品としています。

さすがドイツの高級スピーカーだけあって、時代を感じさせないワイドレンジでハイファイな再生音を聴かせてくれます。

# 実は、LP-312-2のほうも所有しているのですが、そちらを箱に入れるのはいつになることやら…

コメント

タイトルとURLをコピーしました