QUAD 33 + 303

AUDIO

私はQUADのアンプの中では、QUAD 33プリアンプのデザインが一番お気に入りです。

キュービックな筐体のデザインが優れているだけでなく、グレーとオレンジの組み合わせも洒落ています。機能はQUADのプリアンプの中ではシンプルだけど、最小限のトーンコントロールやモノラルモードもあるので必要充分。真空管プリの22とほぼ同サイズで、内部のコンストラクションが近いのもエンジニアのこだわりを感じるのです。

音質的には、33+パワーアンプ303の組み合わせは、QUADの中では、もっとも柔らかく、リラックスしたもの。

衣装棚の上に一列に配置。左から33 Control Unit, FM3, 303 Power
この頃は、AppleのPowerCD(CD-ROM)をCD Player替わりに使用していました。Philips OEMのこの古いCD-ROMドライブは、スイングアームメカを使用していて、CD PLAYERとして使っても、なかなか魅力的な音を出すのです。何より、QUAD 33と組み合わせて、違和感の無い(?)、ちょっと面白いデザインが魅力的でしょう?
純正ウッドキャビネット。接合部の処理が、凝っています。

このQUAD 33+303+FM3 のセットは、1990年代半ば、英国旅行の際、現地のビンテージオーディオを扱うお店で購入したものです。店主は、元BBCのエンジニアだったそうで、彼がメンテナンスを施していました。

プリアンプ33
パワーアンプ303
FMチューナーFM3はすべて1967年に発売されています。

この年にQUADの民生アンプ、チューナーが全て真空管から半導体アンプに変更になった事になります。

ここで、民生と強調したのは、前年にQUAD 50Eという業務用の半導体モノラルアンプが発売になっていたからです。

QUAD 50Eは、業務用としても使用されていたQUAD IIの置き換えを狙って開発されたアンプです。サイズはQUAD IIと、ほぼ同一。当時のBBC用モニタースピーカーには、QUAD IIをマウントする為のスペースを用意しているものがあったので、同一サイズである事は重要だったのかもしれません。

半導体アンプですが、出力トランスを搭載し、幅広いスピーカーのインピーダンスに適合しているのも業務用らしい点です。後の業務用アンプのQUAD 510も出力インピーダンスの切替機構を有しています。

303は、50Eと同じ筐体にステレオアンプを組み込んだもので、(QUAD 2 → 22の同一サイズの筐体でのステレオ化を連想させられます)QUAD初のステレオパワーアンプと言う事も出来るでしょう。

プリアンプの33もQUAD 22とほぼ同サイズのコンパクトなアンプ。多機能のフィルターを持ち、その調整機能はアナログ再生には絶大な威力を持つといいます。

チューナーのFM3も半導体。英国では同一デザインでFM2(QUAD22とセットになるFMIIとは異なる)という真空管式チューナーも発売されていました。私のFM3は英国バンドの為、入手後に当時の代理店であったHarman Internationalにバンド変更をしてもらっています。

以前、平面バッフルにとりつけたGoodmans AXIOM301でQUAD22+IIと33+303の比較視聴をしたことがあります。

22+IIのほうがハイファイ調のクリアな音質バランスで、33+303のほうが、どちらかというと やわらかく丸い多くの人が真空管的 と連想するような音質だったのが印象的です。

2025年追記
現在、QUAD 33+303はお休み中なのですが、近く、適当なUSB DACと組み合わせて、贅沢なPC用音源として使用しようと思っています。

QUAD 33 + 303も復刻版が出ました。未試聴ですが、魅力的なデザインは健在ですし、販売価格も意外と手が届きやすい価格だと思いました。

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