私は複数のスピーカーを所有していて、その時の気分で使い分けているので、それに合わせてスピーカーケーブルも複数持っています。
バイワイヤリング接続の方が好ましい音の出るスピーカーの場合は、バイワイヤリング結線にしたケーブルを使用するとか、古いJBL等、プッシュタイプのスピーカー端子のスピーカー様には、Beldenのそれほど太くない線を末端処理しないまま使うといった、機械的な接続の問題もあります。
それとは別に、音質傾向の合う合わない、音決めの方向性を調整するためにケーブルを選択する場合もあります。個人的には、ケーブルがすべてを決める的な商売をしているオーディオ店を嫌っている一方、ケーブルで出来る音決めも否定はしていない。という立場です。
最近、面白い経験をしました。私の所有するスピーカーの中でもかなり特徴的な音である Sonus FaberのElecta Amator、独特な艶めかしい高音で、弦の再生はピカイチですが、その一方でアタック音の再生は弱く、音の立ち上がりの早いピアノの再生もあまり得意ではありません。私が複数のスピーカーを所有しているのは、それぞれの得意な音楽で楽しみたいからであって、万能でないことを否定するつもりは無いので、それは全然構わないのです。
私が比較的汎用で使っているのは癖のないLEONIと高域の解像感の良いKimber 8TC どちらも柔らかく取り回しやすいのもお勧めポイントです。たまたま、Kimber 8TCでElecta AmatorとEAR861を接続して聴いていたのですが、どうもぴんと来ない。音の艶が後退してちょっとカサカサしたような印象の音になってしまい、Electa Amatorの良さが出ていないのです。
そこで、比較的濃い音の出るAudioquest Bedrockを接続してみました。こちらは複数の単線を使用した、ちょっと特徴的な構成のケーブルです。(現行商品だとROCKETシリーズ等が同じ構造です)細かい音の再生はそれほど良くはないのですが、音の芯がしっかりしていて、こちらの方がElecta Amatorの良さが出ているように感じられました。しばらくはその組み合わせで音楽を聴いていました。
先日、ちょっと思い立って、CHORDのRefernceを使用してみました。これは私が所有する中で最も高額なスピーカーケーブルの一つです。解像感が良い方向のケーブルなので、Kimber 8TCの様な傾向が出るかと思ったのですが、びっくり。Electa Amatorの良さを活かしたうえで、音の解像感の優れた、Electa Amatorの欠点もある程度補完するような音質変化が得られました。一方、このクラスのケーブルじゃないと、こういうメリットは出てこないのかな?とも、実感。
そういえば、AudioQuest Bedrock以上に、濃い音のケーブルとしては、同軸構造時代のWireworld Eclipseを所有しているので、今度はそちらもテストしてみましょうか…

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