家庭で簡単に出来る昔風のしょっぱい梅干しづくり

GOURMET

10年以上梅干を自作しています。興味を持った友人にその都度、レシピを説明していたのですが、せっかくなので資料としてまとめてみました。

用意するもの

材料 梅、塩、ホワイトリカーor消毒用アルコール、赤しその塩漬け(市販品を利用)
梅は良く確認して痛みの少ないものを選びましょう。L以上のサイズをお勧めします。
道具 ホーローやガラス・プラスチックなど酸に強い容器、重り(梅の重さの倍程度)、ざる(干すときに使います)

塩分は梅の重さの15~20%を目処にします。昔ながらのしょっぱい梅干しを名乗って売られている梅干しは塩分20%くらいです。私は多少減塩を意識して15%で作っています。塩分15%以下だと製作中のカビ発生リスクが高くので、初心者は15%を最小としましょう。また、塩分15%以下の梅干は冷蔵庫保存を推奨です。20%だと冷蔵庫に入れなくても冷暗所で長期間保存可能との事です。(中間は?と聞かれると、よくわかりませんが、まあ、一般論です)

作業

1. 梅を一晩水につけてアク抜きをします(南高梅はこの手間は不要で水洗い後 2. に進みます)

2. あく抜きor水洗い後、竹串等で梅のへたを取り、渇いた布巾等で水分をよく拭き取ります。

3. 梅を漬ける容器は消毒用アルコールかホワイトリカーを使ってしっかり消毒しましょう。煮沸でもOKです。

私は野田琺瑯のストッカーを使っています。24cmの少々大きめサイズのもので、梅干5kgまで仕込むことができます。以前は、安いホーローの容器を使っていましたが、縁の部分の処理が甘く、梅干の塩分と酸で劣化し錆びてしまいました。野田琺瑯の製品は少々高いですが、何年使用してもそういうことはなく、価格なりの造りの差があると思いました。

梅に塩をまぶし、容器にできるだけ隙間が少なくなるように並べます。梅のヘタを取ったあとに塩をしっかり入れると痛み防止になるので手間ですがお勧め。この時、梅にホワイトリカーか消毒用のアルコールを少量かけるか、塩に含ませとカビ防止になります。

5. 梅の重りの倍程度の重りを乗せる。重りは、水を入れたペットボトル等でも代用可能です。均一に重りがかかるよう、漬物用の蓋はあった方が良いです。カビ発生を防ぐために、ビニール袋やラップで包み、冷暗所に保管してください。

以上で、初日の仕込みは完了です。

6. 翌日には梅から水分(梅酢)が出てくるはずです、1日数回程度、梅酢が梅全体にかぶるように容器を傾け、梅酢をいきわたらせてください。カビはこの時期が一番発生リスクが高いので最低1日一回は確認しましょう。カビの発生については、黒い点がでいていないか?匂い等で確認。危ないときはホワイトリカーをスプレーする。低塩で作っているときは、一旦諦め塩分を増やす 等

7. 数日経って梅酢が梅全体を覆うまで上がったら、重りの重さを半分(梅の重さと同じくらい)にします。容器を 傾ける日課はやめても大丈夫です。色付けの赤紫蘇の塩漬け(市販品)を入れるのはこのタイミング。赤紫蘇の塩漬けは自作も可能ですが、初心者のころ、自作の赤紫蘇の塩漬が悪かったようで、カビを発生させてしまったので、その後は市販品を使っています。御好みより、赤紫蘇を使用せず、白梅として作ってもOK。

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8. 梅酢が上がった後は、数日に一回程度でよいので、カビが発生していないか確認は続けましょう。

9. (最低)ひと月ほど漬けたら干すことができるタイミング。関東圏ならば梅雨明け後。長期予報を見て、晴れが3日ほど続くタイミングを選んでください。2023年は、5/28に漬けはじめ、干したのは、7/12でした。梅が市場に出るタイミング、梅雨明けのタイミングを考えると、漬ける期間はひと月半くらいだと思います。伸びる分には、特に問題ありません。重りをかけすぎて、梅がつぶれていないか注意してください。

梅をざる等に載せて干す。できるだけ直射日光に当たるように、私は日に何度も場所を変えて干しています。

途中(3日干す場合は3日目)で梅の表裏をひっくり返す。

赤しそは良くしぼって新聞紙等に広げて、同じように乾かす。

梅酢は捨てずに、ペットボトルに入れて天日で消毒する。

10.充分に押し終わったら、梅干しの完成です。

私は天日で干した赤紫蘇の半分くらいを梅酢につけて戻し、梅干しと一緒に容器に入れています。
もう半分はフードプロセッサー等で細かく砕き、ふりかけにしています。自家製 ゆかり ですね。

梅酢はドレッシングなどにも利用できますが、我が家では新ショウガの薄切りを漬けています。冷蔵庫内で1年間保存可能。紅ショウガの代わりになり、お勧めです。

干している途中で破れるもの、出来上がりが硬くて充分に味がしみていないもの、色の濃淡、自作すると、いかに市販品が選別されたものか実感できます。破れた梅は早めに消費、硬い梅は取り分けておいて、練り梅や料理用で使用するようにしています。

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